6年以上の不妊治療を経て出産!予定日超過・緊急帝王切開レポまとめ

6年以上の不妊治療の末、2022年6月に第一子を出産いたしました。
加藤レディスクリニックでの中刺激、顕微授精で授かったわが子。

妊娠中は順調に進んでいましたが、予定日を過ぎてもなかなか産まれず…
4日間の陣痛促進剤治療から緊急帝王切開でやっと産まれてきてくれました。

現代医学のお世話になりっぱなしの妊娠~出産がやっと終わったので、まとめさせていただきます。

予定日超過の原因
  • へその緒が平均よりも短い
  • 赤ちゃんが4000g以上あり大きかった

予定日が超過した原因はこのふたつ。
出産レポのなかで詳しくお伝えしますね!

予定日(40週0日)

予定日の妊婦検診では、子宮口が3㎝開いているとの診断。
近々陣痛が来るかも?と言われてほっとしました。

ノンストレステストでも問題なく、心拍や張りも充分にあり、順調に進んでいるとのこと。
最後にこうれいのおまじない「内診ぐりぐり」をしてもらい、予定日の内診は終了しました。

ネットではよく「内診ぐりぐりは痛い…」「内診ぐりぐりが怖い…」とありましたが、不妊治療で慣れっこになっていたのでまったく問題なかったです!
この日は入院にはならず、自宅で様子を見ることに。
4日後にまた健診になりました。

予定日超過検診(40週4日)

予定日超過の妊婦検診。
この日はノンストレステストとエコー、内診を行いました。
ノンストレステストとエコーでは特に問題なし。
毎回、お腹のなかで元気に動いているわが子を見てほっとします。
ただ内診では子宮口が1.5~2㎝ほどという結果が…。

汎用ひよこ

先週、3㎝と言われましたが、閉じることがあるんですか?


ドクター

え!?それはないよ。多分、前の先生が大きく見積もっていたのかも


とのこと。

子宮口の開き具合は指で見ているため、先生によって違いがでるのかな?と思いました。
予定日から4日過ぎても生まれる気配がないためさすがに焦り…。
先生から入院を提案いただいたので、次の日に入院することにしました!

入院1日目

不妊治療中にずっとあこがれていた産婦人科…。
ついに入院するまでに至りました!
予定日の前日から母が泊りに来てくれていたので、病院まで車で送ってくれることに。
荷物がたくさんあったのでとても助かりました。

ナースステーションで受付を済ませたら、さっそく病院着に着替えて陣痛促進剤の治療が始まります。

  • ノンストレステストで赤ちゃんの心拍をモニタリング
  • 9時15分~1時間毎に飲み薬(プロスタグランジン)の促進剤を服用
  • 14時15分に最後の促進剤を飲んで終了

先生から生理痛のような痛みが出るかも…と言われていましたが、特に何もありません。
この日の治療はここまで。
また翌日に同じ治療をすることになりました。
今日、会えると思っていたから、ちょっとがっかり…

入院2日目

朝ごはんを終えると、すぐに治療の開始です。
前日と同じようにノンストレステストから始めます。
赤ちゃんの心拍は140~160ほどあり、とっても元気。
心拍を聞くたびにほっと、胸をなでおろしていました。

今日こそは…赤ちゃんに会いたい!そんな思いで薬を飲んでいましたが、陣痛が来る気配はまったくなし。
隣のベッドで同じ治療をしていた方がお昼ごろに産気づき、とっても苦しそうにしていたので、すごく不安になりました

それと同時に、
数回の飲み薬でもう陣痛がきているんだ…私はなんでまったく陣痛が来ないんだろう…
こんな風に焦りも出てきて。

まさか…へその緒が原因だったなんて…この時は知る由もありません。
この日も陣痛が来ないまま治療は終了。

おまじないの「内診ぐりぐり」をしてもらい、赤ちゃんの頭に触れられるくらいは子宮口が開いていることを聞かされました。

ドクター

今夜、陣痛が来るといいね!院内散歩をして陣痛が来るようにしよう


こんな風に先生からアドバイスをいただき、階段の上り下りを頑張ることに。
その努力もむなしく、陣痛は来ませんでした。
夜はぐっすり寝れるほど、体調も良かったです。

入院3日目

とうとう入院3日目に突入!
先生から事前に「2日くらいの治療で産まれる方がほとんど!3日~4日はまれだよ」と言われていたので、少数派に入ってしまいました。

まあ、体外受精や顕微授精を経てやっと出来た赤ちゃんなので、少数派に入ることは気にしません。
「無事に産まれてくれは過程なんてどうでもいい…」こんな思いで、3日目の治療を頑張ることに。

3日目はバルーンと点滴の陣痛促進剤を使いました。
飲み薬よりも強力で、点滴を入れてから強い痛みがある…と聞いていたのでとっても怖かったです。

まずは厚手のゴム風船のようなものを子宮口に入れて、そこに生理食塩水を注いで聞きます。
陣痛促進剤を点滴で入れて、子宮口が開くと、風船が自然に外れる…という仕組みのようです。

入院3日目の治療スケジュール

  • 8時45分~ノンストレステスト&内診(ここでバルーンを挿入)
  • 9時07分~腰と下腹部に痛み
  • 9時30分~促進剤の点滴
  • 13時30分~内診(子宮口は2㎝程)
  • 16時00分~内診(子宮口は4㎝程)
  • 16時過~バルーンを抜き、促進剤を止めて、治療が終了

今回はバルーンと点滴のお陰か、「痛くてつらい…」と思える程の陣痛が来ました。
ですが、悶絶するほどの痛みではありません。

バルーンを抜いた後は痛みが弱くなり、眠れるほどの余裕が。
先生にそれを伝えると、

ドクター

本陣痛が来たら眠れないほど痛いから、陣痛ではないね…


と言われてしまいました。

入院4日(緊急帝王切開で出産)

ついに入院4日目を迎えてしまいました。
入院当初、

ドクター

陣痛促進剤を使えば、みんな2日後くらいには産まれていて、3日~4日経っても産まれないのは稀


と言われていたので、そろそろ焦りが。

早く元気な赤ちゃんに会いたい…
そんな思いで4回目の陣痛促進剤の治療を迎えました。

前日と同じように陣痛促進剤を点滴していきます。
バルーンの挿入はありません。

4㎝開いていた子宮口は3㎝ほどとなり、赤ちゃんがまったく降りていないと聞きました。

汎用ひよこ

赤ちゃんが降りてくるために、私が出来ることはありますか?


と先生に伺ったところ、
ドクター

立ったり、スクワットをすると重力で降りてきやすくなるかも


とおっしゃったので、点滴を打ちながら身体を動かしていました。

前日のように点滴後、すぐに痛みが襲ってくるかと思い怯えていましたが、まったく痛くならず…。

立ったり、スクワットしたりする余裕はあり、なんか変だなぁと初めてのお産ながらに思いました。

4日経っても陣痛が来ない…というのは稀らしく、看護師さんや助産師さん、先生が集まり、「頑張ってね」と声をかけてくれたのが嬉しかったです。

陣痛促進剤の点滴が始まってから5時間後…。
先生が内診をしてくれましたが、まったく赤ちゃんは降りてきていません。
エコーで確認したところ、顔がはっきり見えるほど、子宮の上の方にいたんです。

このとき、先生に2つの選択肢を与えていただきました。

ドクター

選択肢①:人工破水をさせて本陣痛を待つ(本陣痛がこなければ緊急帝王切開)
選択肢②:治療を終了させて翌日また促進剤から始める

この日に受けた血液検査では、羊水の異常は見つからず。
赤ちゃんの心拍数は140~160程度で、とても元気な状態です。

このとき、選択肢①と②でどちらにするか、かなり迷いました。
帝王切開は出来るだけ避けたい…
したから産みたい!
こんな思いがあり、状況的に緊急ではないため、翌日も促進剤を使おうかな…と思ったのですが。

ここまで治療をしても降りてこないのには何か原因があるのでは?
同じ方法でダメなら、違う方法を試してみないといけないのでは?
私の目的は元気な赤ちゃんに会うことだよね?産道から産むことが目的じゃないよね?

こんなことが頭によぎり、人工破水を選択しました。

汎用ひよこ

人工破水って痛いですか??


ドクター

ぜんぜん痛くないよ

先生とこんな会話をしながら、羊水を包む膜を破った瞬間…
びしゃーっと自分の意図とは関係なく、生ぬるい水が溢れてきました。
これが破水なんだ…と冷静に考えていたのを今でも鮮明に覚えています。

人工破水をしてから判明したのは、羊水が濁り始めていたこと
血液検査では良好でしたが、羊水の状態は良いとは言えませんでした。

そこから陣痛がどんどん強くなり、今までの治療では経験したことのない強烈な痛みが
これまでスマホをいじる余裕がありましたが、一切なくなり…。
子宮がきゅうーっと収縮するたびに、下腹部や腰に激痛が走ります。

人工破水から1時間半後…。
先生が内診をして、どのくらい降りてきたか調べてくれました。

本陣痛が始まったから少しは降りてきてくれているはず…そう思ったのも束の間、
先生は看護師さんや助産師さんから「どうですか?」と言われると、
首を横にふり「ぜんぜん降りてきていない…」とジェスチャーをしていました。

帝王切開に切り替えますね~
先生にそう伝えられ、スピーディに手術の準備が始まります。

手術室ではすでに帝王切開手術のセッティングされていて、私も素早く手術着にチェンジ。

不妊治療では子宮癒着の手術や掻爬手術、子宮外妊娠の手術を受けており、緊張はまったくしません。

帝王切開の手術では、腰に麻酔を打つためにエビのようにまるまるのですが、その姿勢を作るのが上手いと、先生に褒められたほど(笑)
麻酔の注射はまったく痛くなくて、ほっとしました

麻酔をしてからすぐに下半身が温かくじんじんし、触れられてもまったくわかりません。
それを先生が確認してから、電気メスで一気に下腹部を横に切り裂いていきます。
痛みはまったくありませんが、魚の焦げたような匂いが手術室に充満していたのを覚えています。

手術が始まってからわずか5分…
先生の「大きい!!」という声の後、
「あ”~あ”~あ”~あ”~」という、大きな産声が響きわたりました。

この声を聴いた瞬間…涙が溢れ声を出して泣いたことを今でも忘れません。

泣くひよこ

やっと会えた…
6年間…ずっとずっと待っていたんだよ…
産まれてきてくれてありがとう
私をお母さんにしてくれてありがとう

手術後、陣痛が来なかった理由を伺ったところ、

  • へその緒が35㎝ほどしかなく、なかなか降りてこなかった
  • 赤ちゃんが4000g以上あり、頭が骨盤にはまらなかった

この2つが原因であることを教えていただきました。

へその緒は通常、50㎝以上あるようで、短すぎると赤ちゃんがなかなか下に来ないとのこと。
へその緒が短い場合、無理に下から引っ張り出すと、胎盤剥離を起こしてしまう可能性があります。
赤ちゃんはそれを分かっているようで、自分からは降りてこないらしいです。
また私の場合、赤ちゃんがかなり大きく、下がってきても下からは産めなかったんじゃないか?とのことでした。
エコーで頭の大きさを調べたときは平均のサイズでしたが、実際に産んでから図ったら、平均よりも大分大きかったです。

結果論にはなりますが、無事に産まれてきたのは、あの時、人工破水からの帝王切開を選択したお陰だと思っています。

最後に6年以上の不妊治療を終えて…

私の6年間の不妊治療は一旦、ここで終わりです。
不妊治療は「出口見えないトンネルをさまよっているよう…」と表現されるほど、終わりが見えない不安…いつまで続くか分からない辛さがあります。
そして貯金だけが減っていく恐怖もあります。

不妊治療をしているときは辞め時や終わり方について、いつも考えていました。
ただ「治療を辞める」と選択した先の人生では、お金を使うたびに「このお金で採卵していれば…」「治療を続けていれば」と引っかかると思い、私は物理的に産めなくなるまで治療を続けよるという選択をしました。

ある人は、すごい執念だね…
ある人は、よくそこまで続けられたね…
ある人は、苦労したんだね…

こんな風に言葉をかけてくれます。

ですが、これが誰にとっても最善の選択とは限りません。
治療をストップして、最愛の人との人生を楽しむのも一つの選択だと思っています。

人生は選択の連続…。
このブログをお読みになっている方が、最善の選択が出来ることを祈っております。